医院名:草加こば眼科 住所:〒340-0043 埼玉県草加市草加4丁目3-2 電話番号:048-941-0666

加齢黄斑変性

加齢黄斑変性について

網膜は目の中に入ってきた光を受けて、その視覚情報は視神経を通じて脳に送られています。この網膜の中心には黄斑という部分があります。加齢黄斑変性は黄斑が障害を起こし視力が低下し、失明につながることもある病気で、近年増加傾向にあります。
黄斑はものを注視する際に働く部分です。そのため、黄斑にトラブルがあると視力は大幅に下がってしまいます。網膜の他の部分に何も障害がなくても、黄斑に障害が起こると文字を読むことができなくなるなどが起こります。視覚情報には形、大きさ、色、立体感、距離がありますが、黄斑の中心窩はこうした情報の識別を主に担っているため、中央に近い部分に障害が起こると視力への影響も大きくなります。

加齢黄斑変性の症状

進行によりさまざまな症状が現れます。はじめは視野が黄色っぽくなって、次第にものがゆがんで見えるようになり、周囲はぼんやり見えているのに注視しようとしているものが見えにくくなります。進行すると光の有無はわかっても文字が読めなくなる「社会的失明」が起こります。

変視症

注視する対象がゆがんで見える症状は変視症と呼ばれています。加齢黄斑変性では腫れや下に水がたまるなどして黄斑が変形してこの症状が現れることがあります。

中心暗点

注視するものが暗くなっている状態です。視野の中心が暗くなるため、視力が大幅に低下します。文字は読めなくなりますが、注視している対象周辺はぼんやり認識できる状態です。

加齢黄斑変性の種類

萎縮型加齢黄斑変性

網膜を支えている網膜色素上皮が萎縮して黄斑に障害を起こして発症します。

滲出型加齢黄斑変性

網膜を支えている網膜色素上皮の下には脈絡膜があります。ここにある毛細血管が狭窄や閉塞を起こすと酸素や栄養素が不足するため、もろくて質の悪い新生血管ができてしまうことがあります。この新生血管から血液やその成分が漏れて腫れや液体がたまり、網膜に障害を起こします。

加齢黄斑変性の原因

主な原因は加齢ですが、さまざまなダメージを蓄積させる誘因として下記のものが指摘されています。

光の刺激

紫外線、パソコンやスマートフォンなどによる光の刺激が蓄積して黄斑にダメージを与えます。欧米人に加齢黄斑変性が多いのは、光の刺激によるダメージを受けやすいこともその大きな理由といわれています。

食生活

酸化も黄斑へのダメージを起こす要因となっています。日本人に少なかった加齢黄斑変性が増えてきているのは、食生活の欧米化も関係していると考えられています。抗酸化作用のある食材を積極的にとることで酸化物質によるダメージを蓄積させないようにしてください。

喫煙

喫煙は加齢黄斑変性の発症リスクを上昇させることが報告されています。

加齢黄斑変性の注意点

たばこを控える

喫煙は危険因子となることが明らかになっています。喫煙されている方には禁煙が強く勧められます。

紫外線から目を守る

紫外線、特に青色光は黄斑の老化に関係すると言われます。サングラスなどで目を守ることが勧められます。

バランスの良い食事

発症予防に良いとされる栄養素として、抗酸化ビタミン(ビタミンA・C・Eなど)、ルテイン、抗酸化ミネラル、ω-3多価不飽和脂肪酸が知られています。それらの栄養素は緑黄色野菜、穀類、貝類、根菜類、魚類に含まれています。また、サプリメントなどを使い効率的に摂取することが可能です。

治療について

当院では、加齢黄斑変性の治療として新生血管を退縮させる硝子体注射を中心に行っています。

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